シリアへの入国は自己責任で!
よく晴れました
この日はダマスカス方面に移動します
しかし、道に迷う
どの家もベランダを布で隠している
異様な雰囲気
その後も渋滞にハマったり、一方通行地獄に引っかかったりと郊外にでるのが手間取りました
アレッポから少し出たところ
ここで休憩中、車のドライバーから「この先は危ないよ」と警告を受ける
英語がほとんど話せず友人だという人に携帯越しに翻訳して貰うも意味が分らず
・・・・どういう事なのかは後々分る事になる
とても走りやすい道
ゴミが多いのが残念
ゴミがなければいい景色だと思います
ペンギン村的な店
この辺から戦車を見かける
土嚢に囲まれていたり、バケツで燃料を補給していたり
祝!30000キロ
天気は悪くなってきました
ここ以降は日没
なかなか野宿できそうな場所は見つからず、ロードサイドに宿も見当たらない
あるのかも知れないが、英語表記はなし
危ない街はハマだっけ?なんだっけ?
とか考えながら、そのまま進んでいくと
検問があり、パスポートチェックと合わせ時間を取られる
道路は大きな街の中に続いているようでした
街の名前はホムス
ここから悪夢の一夜が始まったのでした
街に入ってからかなりの違和感を感じました
大部分の店がシャッターを閉め、路駐している車が多いにも関わらず
どの家もひっそりして電灯は疎らにしか灯っていない
ジェベルで走り回りましたが、人とはすれ違いませんでした
道中、大きめのホテルやスーパーを見つけるも明かりがなく営業していないようでした
そうこうしている内、検問で小銃を構えた人に止められる
土嚢を積み上げて作ったこの小さな検問所には英語を喋れる人がおらず
喋れる人が来るまで足止め
パスポートチェックと渡航目的などを聞かれて質問が終わる
警察とか言っていたので、ついでに安宿街への行き方を聞く
「OK、OK」と言いながら
その検問所の人たちの友人(一般人)?が車で先導してくれました
ですが、連れて行かれたのは安宿ではなく「Safir Hotel」という五つ星ホテル
「ここ違う」と言ったものの
「OK、OK」言いながら帰ってしまいました
しばらくすると英語が喋れるホテルのフロントが出てきたので
安宿街がある時計台への行き方を尋ねると渋い顔をする
フロント「サー。そこの地区は危険なので当ホテルに宿泊ください」
私「こんな立派なホテルに泊まれるほどお金がありません。道を教えてください」
フロント「前方の道路を~すれば行けます。ですが考え直して下さい」
私「教えてくれてありがとうございます。それでは」
会話が終わったすぐ後、パーンパンパン ドタタタタって感じの音が四方八方から響きました
フロント「今の銃声はあなたが行こうとした地区からです」
私「えっマジ?冗談?」
フロント「本当です。特別に70ドルでお部屋を提供できます。考え直して下さい」
70ドルと命を天平にかけて悩んだ結果
このホテルに宿泊する事にしました
五つ星だけあって今まで受けたことのない程のサービスを受ける
初めてサーとか呼ばれた気がするし
ボーイが台車に荷物乗っけて部屋まで運んでくれます
オートロックの部屋の鍵はカードタイプです
せっかく訪れてくれた外国人が蜂の巣になるのはかわいそうと割り引いてもらいました
そうでなかったら強行していたと思います
定価210ドル
断水と停電が深刻な街ですが
このホテルは快適なホットシャワーが浴びれました
バスタブのお湯を張って贅沢気分に浸る
お金があったら毎日高級ホテルに泊まりたいくらいです
パーンパーンと銃声は途絶えることがないが、十分くつろげる
WiFiもありますが、部屋では接続が弱くロビーに行こうとした時に
政府軍の大規模な攻撃がありました
その時の様子を撮影した動画です
http://youtu.be/bIeO9OSbc_Q
動画の一時間後には大規模な戦闘は終了
散発的な銃声はその後も続く
動画には一つだけですが、窓からは幾つかの流れ弾が
赤い尾を引いて空へ飛んでいくのが見えました
ロビーへ降りると蜂の巣を突いたような騒ぎになっていました
宿泊客全員が集まって従業員に問い詰めている感じです
窓の近くでパソコンをやっていたら
「窓ガラスの側に近づかないでください。狙撃や流れ弾の危険があります」と怒られる
なるほど!
その後では人権団体のオバサンに話しかけれられ色々と話を聞く
「ヒューマンライツウオッチみたいですって?その通りよ」
(本物のヒューマンライツウオッチなのか、在外シリア監視団体なのか、その他の人権団体なのか
どちらの意味か判別つかず)
「このホテルは安全地帯になっている」
「数カ所ある戦場以外でも戦闘がある」
「レバノンのテロリストが武器を供給している」
「街から出て行った市民も多い」
「バイクで旅行なんてイカしてるわね」
「戦闘は夜間に集中したりする傾向がある」
「午前から昼ごろまで戦闘が収まる傾向がある」
「明日バイクを街の外まで案内してやる。迷ったらヤバイから」
とか、長々と話をしました
他にも話してもらいましたが、覚えているのはこの辺り
そして、尊敬できる職業に戦場カメラマンを追加
あの銃声の中、外に出て写真撮るなんて私には絶対無理
商店街まで歩いて夕飯買いに行くのですら億劫でしたから
夕飯はスニッカーズで済ませる
パーンパーンと響く銃声を聞きながら就寝
意外と慣れるもんだ
明日はダマスカスへ向かいます
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