2012年1月13日金曜日

トラブゾン近郊からガジアンテプへ 3

天気は曇り
気温もかなり低い



雪は降り止み道路の凍結も無し





Sivas(シヴァス)を抜けてしばらく進むと雪が少なくなり秋の様相を見せる



トルコはそんなに甘いワケがなく


雪が積もっているエリアにぶつかる
標高が数メートル違うだけでこんなにも差が出るものなのでしょうか?
この後は雪も降ってきます


さらにトラブル発生
Kangal(カンガル)という町から数キロ手前の地点で異音
異音の原因はダッフルバックがタイヤに巻き込まれるのを防ぐためにつけた
網が後輪に巻き込まれたことによるもの
と、ここまではたいした問題ではないのですが、画像の通りスプロケット辺からオイル滲み
これはタダ事じゃない


近くのガソリンスタンドで修理の相談をする
思い当たる人物がいるとの事で2時間程待機


修理屋のオジサンが到着
1キロほど離れた工場で修理を開始
最初はフロントスプロケット固定のボルトが無くなっており
外れかかったスプロケットが変な回転をしてシールからオイルがリークという診断
適当なワッシャーとボルトでフロントスプロケットを固定
ちなみにフロントスプロケットが外れるのはサマルカンドに続き2度目

簡単に修理が終了
試しにエンジンを思いっきり吹かすとドバドバーとオイルが吹き出しました



なんと!
アルミケースに穴が空いていました
ここからオイルが吹き出していたのです

なんで穴が空いたか?
原因はズボラなチェーンの管理です
定期的に調整していれば起こり得ないです
それとフロントスプロケットを15Tから16Tに変更していた事も大きな要因でしょう
いずれにしろ、簡単には直らない事態ですが、オジサンは早速作業に入ります


ジェネレーターを取り外し、カバーを外す


適当なアルミ板を切って




アルミ溶接


休憩中に彼が工場を案内してくれました
写真の三輪車は試運転でウィリーからひっくり返り腰を強打
以来、お蔵入りになっているそうです


BMWのバイク
他にも何台かバイクがありました
パーツも転がってます

ちなみに彼はヤマハが好きらしいです



オフロードバイクにディーゼル発電機を積んだ車両
未完成ですが、作ってて楽しそうです


ひしゃげた網
カインズホームで買った150円くらいの網です
キルギス、ソンクル湖の悪路でフルボトムした時に巻き込んでからグシャグシャになりました


新聞広告からガスケットを作成



しっかり塞がりました


試運転
ジェベルで雪上ドリフトを格好良くキメるオジサン


本当に助かりました
大雑把だけど、腕は確かかと

車の修理工場が並ぶ一角に彼の工場があります
NGKプラグのステッカーが目印

「Uzman torna tes」
座標(N39 13.279 E037 22.509)

修理工賃は特別に40リラにしてくれました
通常、トルコ人相手の修理なら100リラ取るところをサービスだそうです
日本だったらいくら位かかるのでしょうか


ちなみに彼はエンジンマニアでもあります
携帯に映っている鉱山で稼働する巨大なダンプ


そのコンロッドとピストンらしいです

修理が終わった頃には雪は本降りになり道路にも積もっていました
ゆっくり走行しながら郊外へ行き、空き地を発見
雪のせいで空き地の奥までは入れず、道路側で雪を靴で踏んで整地してからテントを設置
今までで一番寒い
ヘルメットや服に付着した雪は溶けないし、テント内部には霜が降り始めました


テントを張り、寝袋に入って1時間後
なんとかウトウトしかけたときテントの前に車が止まり、人が何人か出てきてテントをノック
外を見ると銃を構えた軍人が5人ほど居ました
英語を喋れる人はおらず、英語を喋れる人に電話をかけて貰い要件を聞きます

オペレータ「ここはテロリストが出没し、大変危険ですのでホテルへ移動してください
ここは警戒地区で、キャンプは認められません
(国籍、入国理由、パスポート番号、この地点での滞在期間などを聞かれる)

(他のオペレータと会話する声)・・・・・すみません、訂正があります
その地点は警戒区域から外れているので、我々に強制権はありません
ですが、あなたの身の安全の為にもホテルへ移動する事を勧めます
我々があなたの希望する条件のホテルへ案内します」

この様な内容でした
勿論、こんな事を言われて野宿を続行する程タフではありません
警察や軍人に言われたことに逆らわないは基本です

一番安いホテルと希望を伝えて先導してもらい
アイスバーン化した市内を走り割と大きなホテルにチェックイン
町中心部にもいくつかホテルは有り

シングルルームで一泊20リラ
部屋の中にはホットシャワーとテレビ、温水ヒーターさらにwifiも
部屋もフローリングで暖かくすごい快適
軍人に荷物の持ち運びまで手伝ってもらいました
固い握手をしてお別れ
本当にトルコ人は親切です

トビリシ出発以来、初めてホテルとホットシャワー
蛇口を捻ってからお湯が出るまでタイムラグがありましたが
とても快適なホテルでした
飲み物とかの販売もしているし

その後、天気予報サイトでカンガルについて調べると
明け方は氷点下10度まで下がることが判明
あのまま野宿を続けていたら凍死していたかもしれません

ホテルの名前不明
座標(N39 14.226 E037 23.668)

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